保険会社に約20年勤めた経験と自分の保険を見直した時の経験を踏まえて、大阪府民共済(都道府県民共済の大阪府版)の活用方法をご紹介します。

収入保障保険を大手生保が販売しない理由

収入保障保険は、必要保障額が毎年減少していくことに合わせて保険金額も減少する合理的な商品ですが、残念ながら国内の大手保険会社は販売していません。

以前私が保険会社に勤務していた時に収入保障保険を発売したことがありましたが、あまり売れなかったため販売停止になってしまいました。

収入保障保険が売れなかった理由

収入保障保険が売れなかった理由は、お客様に受け入れられなかったというよりは、むしろ販売する営業の現場に受け入れられなかったためです。

収入保障保険が営業の現場に受け入れられなかった理由は、二つあります。

1.収入保障保険の販売の難しさ

収入保障保険を販売するためには、必要保障額を計算する必要があります。

必要保障額を計算するためには、家族構成や収入、貯蓄残高、公的年金の加入履歴などプライベートな情報をかなり収集しなければなりません。

普通のセールスレディがこのような情報を収集するには、かなり時間がかかります。

このような情報を効率的よく収集するために

  • 「○○キャンペーン」を実施して応募してもらう
  • プレゼント付き「○○アンケート」に記入してもらう

などのことを行っていました。

また、仮に情報を収集できて、パソコンに入力し必要保障額を算出しても、必要保障額の算出根拠などを説明できないセールスレディも多かったです。

特にベテランほどその傾向が強く、昔ながらの「義理」、「人情」、「プレゼント(手土産)」、いわゆる「GNP(り、んじょう、レゼント)」による生命保険の販売を行っていました。

2.収入保障保険の成績の少なさ

収入保障保険の成績が少ないことも、営業の現場に受け入れられなかった理由です。

当時、営業の成績は主に保険金額をもとに計算していました。

必要保障額の減少に合わせて無駄のない保険金額を設計する収入保障保険は、顧客にとって良い商品である一方、営業の成績という面では必然的に保険金額が小さくなり、成績も少なくなってしまいます。

つまり、収入保障保険は右下がりの▲(三角)の形になることから、保障期間中の平均保険金額が定期保険特約付き終身保険など■(四角)の形をした保険に比べて半分程度となり、成績も半分程度になってしまいます。

また、保険を下取りする仕組み(転換)を利用して収入保障保険を販売する場合、下取りする保険より保険金額が大きくならないと成績が計上されないため、必要保障額に合わせて収入保障保険を設計すると保険金額が小さくなってしまい成績が計上されない(または、成績が非常に少ない)ということもありました。

このように、収入保障保険は販売の難しさと成績の少なさにより営業の現場に受け入れられず、いつのまにか販売中止となってしまいました。

したがって、収入保障保険を提案するセールスの方は、自分の利益より顧客の利益を優先していると考えてよいと思います。

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